腰のくびれづくりや腰痛対策に効果的といわれるお腹の奥にある腹筋、腹横筋(ふくおうきん)。今回はこの腹横筋の活動について、またそのトレーニングについてみていきたいと思います。
腹横筋はあお向けよりも、座った状態、立った状態、つま先立ちで活動量があがるといわれています。
また、座った状態や立った状態で骨盤を後傾させる(後ろへ傾ける)と活動量があがるという報告もあります。
腹横筋のトレーニングには腹部引き込み動作が代表的ですが、この腹部引き込み動作を行った場合は、骨盤は後に傾けるよりも、また、前に傾ける(前傾位)よりも中間の位置(中間位)で活動量が一番高くなったという結果になりました(特につま先立ちで有意な差がみられていました)。
他のページでも書いていますが、腹部引き込み動作は、簡単にいうと、きつめのズボンを履くときに行うような、お腹を凹ませる動作です。
腹横筋は呼吸のための主要な筋肉ですので、呼吸に合わせてお腹を膨らませる、へこませるといったエクササイズを行います。
たとえば、10秒息を吐きながらおへそまわり、下腹部を薄くしていく、これを5~10セットほど行うといった感じです。
あお向けの姿勢で行うと行いやすいですが、今回書いてきたように、慣れてきたら、あお向けよりも、座った状態、立った状態、つま先立ちと姿勢を変えていき、骨盤を中間位にした状態での腹部引き込み動作を行うといいでしょう。
姿勢および骨盤傾斜の違いによる腹部引き込み運動時の腹横筋厚の変化
―超音波診断装置による検討―
由利 真,梶本 泰志,堀 弘明,小島 尚子,千葉 健,堀 享一