くびれづくりにはわき腹。知っておきたいわき腹の特徴。
今回はくびれづくりのためのわき腹の筋トレについてみていきます。
くびれといえば
くびれといえば、スリムなウエストの筋肉をイメージすることでしょう。ウエストまわりにおいては、筋肉の量よりも、脂肪が少なく筋肉がくっきり見えるかたちを求められることが多いです。実際にウエストをできる限りスリムにするのは、腹横筋、外腹斜筋、内腹斜筋です。
腹横筋はウエストのコルセットのような働きをします。コルセットをきつくしめれば、しめるほど、ウエストがしまったかたちになるように、腹横筋をうまくエクササイズできれば、自前のコルセットができあがっていきウエストをかたち作ってくれます。腹横筋ほどではないものの、外腹斜筋や内腹斜筋も腹部の見た目を美しくします。
わき腹のとらえ方
腹筋において、腹直筋に上部・下部があり、それに伴ったトレーニングが必要だという考えが浸透しているように、広い範囲で走っているわき腹の筋肉、腹斜筋を一つの筋肉として捉えるのではなく、腹直筋と同様、より詳細な部位別の腹斜筋の働きを明確にする必要があるといえます。
たとえば、外腹斜筋は大まかにですが、上部は横に走り、下部にいくに従って、縦に走っています。つまり、上部はねじるような動きで、下部は体を横に傾ける側屈のような動きで主に刺激できるのです。
側屈という動きと効果
わき腹の下部は側屈のような動きで働くということを明確にあらわした研究があります。座った状態で肩の高さは床と平行のまま、反対側のお尻が浮くくらい、体重を乗せ移動すると、移動側となる腹斜筋群は、体重移動の距離を増やしても変化は認められませんが、反対側となる腹斜筋群では移動距離が増えるに従って、活動量が増すとのことです。特に腹斜筋群の下部で活動が増加するそうです。下部で活動が増すというのは脇腹の筋肉のねじるという動きよりも横に傾けるという脇腹の下の方の働きをまさにあらわしています。ちなみに、横への移動に伴って、移動側の腹筋は伸ばされますが、移動側の腹斜筋群は、座った状態を維持できれば、それ以上は活動を上がらないようです。座った状態で横に移動動作を起こすには反対側の腹斜筋群が重要な役割を果たすのです。
くびれづくりのために、部位別を意識したトレーニング、ぜひ参考にされてみてください。
参考文献:座位での側方への体重移動における
腹斜筋群の筋活動の特徴
The Characteristic of Muscle Activity of the Oblique Muscles during Lateral Weight
Transfer in the Sitting Position
渡邊 裕文1)
大沼 俊博1)
高崎 恭輔2)谷埜 予士次2,3)
鈴木 俊明2,3)
HIROFUMI WATANABE, RPT1), TOSHIHIRO OONUMA, RPT1), KYOSUKE TAKASAKI, RPT2),
YOSHITUGU TANINO, RPT2,3), TOSHIAKI SUZUKI, RPT, DMSC2,3)
1) Department of Rehabilitation, Rokujizo General Hospital: 9 Naramachi, Rokujizou, Uji-shi, Kyoto 611-0001, Japan.
2) Clinical Physical therapy Laboratory, Faculty of Health Sciences, Kansai University of Health Sciences
3) Graduate School of Health Sciences, Graduate School of Kansai University of Health Sciences
Rigakuryoho Kagaku 29(4): 561–564, 2014. Submitted Jan. 23, 2014. Accepted Mar. 5, 2014.